クリエイティブ・コモンズでの公開の際に注意すべきこと(Update)
●全般
▽ 公開する著作物の著作権が完全に自分に帰属しているかどうか。*1
▼ 他人の著作権を侵害していた場合、賠償責任を負う。
◇ 二次以降で配布されたものにまで責任を負うので賠償が多額になりやすい。
◇ 派生作品についても責任を負うことになるだろう。
◇ 確信が持てなかったらつけない or 他のライセンスを選択する方が無難。
▼ 二次創作の場合はCCPLを使用しない方がいい?
◇ 原作品の著作権が切れている場合は問題ない。
◆ 人格権を侵害する改変は問題あり?遺族による60条の行使に注意*2。
◇ 原作品がCCPLで二次的著作を許可している場合は問題ない。
◇ 原作品の著作者の許可を取れれば問題ない。
◆ 改変許可にする場合派生作品にも原作品の著作者の著作権が及ぶことに注意。
◆ さらなる派生先についてまで許可が及ぶかどうかを確認のこと。
▼ Webサイトの場合、表示されている画像などの全てが自分の著作物でないといけない?
◇ CCPLバナーの下にどこまでがライセンスに含まれているのかを指定することも想定。
◆ 例えば★マークつき作品にのみCCPLが適用されるとか。
◇ 何も指定がなければCCPLが全部に及ぶことになるだろうから注意が必要。
▽ 無償でどこまでも出回ってしまうことに同意すること。
▼ 著作物を改訂しても、旧版が出回ることを阻止できない。
▼ 後から商用利用しようとした場合、既に出回った作品と競合することもあり得る。
▼ CCPLを採用した時点で無償頒布を許可したことになる。
◇ 無償頒布を認めたくない場合はCCPLを使用しないこと。
▽ ライセンスの撤回について
▼ ライセンスの撤回は可能
▼ ライセンス撤回前に広まった作品については回収可能なわけではない。
◇ 期間限定ライセンスができた場合はこの限りではない。
◇ コードに有効期限をつけることで可能になるかもしれない。
●Attribution(著作者表示必須)
▽ 自分の作品がポルノ作品等に使われたりすることがあり得る。
▼ 二次創作物に対して作者が連絡を入れて著作者表示を削除してもらうことはできる。
▼ CCPLによって使用を許可している以上、使用を禁止することはできない。
◇ 日本版CCPLに名誉毀損的な改変を不許可にする条項ができればこの限りではない。
◇ 現在のCCPLの場合人格権を行使して止めることが可能かもしれない。(裁判次第)
▽ 自分の作品が自分の主義主張に反する作品に使われることがあり得る。
▼ 嫌煙家の作品がタバコ推進運動に使われたりとか。
▼ 連絡を入れて著作者表示を削除してもらうことは可能。
●Public Domain
▽ 日本法にはパブリック・ドメインの概念がない。
▼ 有効かどうかが微妙。
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ちょっとだけアップデート。