吉川著作権課長

造反有理http://ashram.shacknet.nu/blog/)に講演録がアップされているのを見つけたのでリンク。
http://ashram.shacknet.nu/blog/?itemid=42
http://ashram.shacknet.nu/blog/?itemid=43
今回の著作権法改正に関する彼と文化庁の見解と考えて良さそうだ。


輸入権の話題に注目が集まっているようだけど、むしろ「公貸権」の話題の方が深刻ではないかと思う。

簡単に前に進めるという甘い状況にはないということはわかっている。私としては非常に困るのであるが。

彼の意見からすれば簡単に前に進めないと言うことは「困る」のだということだ。
これだけでは、作るにせよ作らないにせよ協議だけは行って欲しいくらいの意味にもとれるが、後の発言とも考え合わせると、彼としては公貸権を作るということをほぼ了解しているのではないだろうか。
一体どのような財源でどのように分配するつもりなんだろう。そして、図書館から本が無くなれば、本を読む習慣が減り、結果としてさらに利益が得られなくなることになると思うんだけどな。
短期的な利潤よりも、長期的な見方をして欲しい。とくに官僚と政治家には。
(……といいつつ、私個人としては図書館にハリポタを何十冊も入れるようなのはあまり好ましいと思ってなかったり・苦笑。この辺は人それぞれだろうけど。私が幅広く本を入れて欲しいだけだったりするので、図書館が一般の人が本を読むようにするためにということで読みやすい本を増やすことは別に悪いことではないんだろうし)


ついでに、貸与権に関してなのだが、私立図書館は引っかからないと言うことはまあわかった。もちろん同一解釈がされるかどうかはわからないのでチェックし続ける必要はあるだろうけど。
ただ、これって企業内図書館なんかはだめってことだよね。営利目的に含まれるんだろうし。あと、たまにみかける私設図書館もひっかかるわけだ。
友人が京都の私設図書館を褒めていたのを見かけたような気がするけど、そういうところもこれからは本を増やせなくなるわけだ……。


そういえばレッシグ教授が去年の12月に来た際にも、JASRACRIAJの人の「困る」発言があったっけ。
著作権の保護期間の延長に関して、「私がヨーロッパに行くといつも(日本の保護期間が短いと)おしかりを受ける。だから長くさせて欲しい」と発言していたんだよね、確か。
立場的には仕方ない発言なのかもしれないけれど、そういう言い方はどうだろうって思ったんだよな。