著作権分科会に行って来た

一般傍聴、申込みとしてはリストを覗いたところ20人埋まっていたんだけど、20人来ていなかったような。
今回の議事次第は以下のようなもの。
1.開会
2.委員紹介
3.文化審議会著作権分科会長の選出について
4.文化審議会著作権分科会運営規則等の制定について
5.文化庁次長あいさつ
6.小委員会の設置について
7.その他
ちなみに、一般傍聴人に対して公開されたのは5から。前の方を聞かせる気がなぜ無かったのか問いつめたいところ。
さて、今回の主な議題は小委員会の設置関係だった。前回は5つの分科会があったのに対し、今期は3つの委員会で行われる。
で、問題点として挙げられたのは、法制問題小委員会。通常は具体的なテーマが定まっているのだけれど、今回については具体的なテーマが無く、以下のようなことについて審議すると書いてあった。
著作権法制のあり方
 著作権法の整備に向けて検討事項の整理
 ・「知的財産推進計画2004」記載事項
 ・関係団体からの要望事項 等
著作権に関する司法救済制度のあり方
このうち、上の方について色々と意見が出ていたが、事務局としては、知的財産推進計画2004にでていた著作権関係の物について、小委員会で整理してもらって、討議をして欲しいというようなことをいっていた。


今回は第一回という事もありそこまで具体的な話もなかったんだが、ちょっと問題かなと思ったのは、id:copyrightさんでよくとりあげられている、三田誠広氏の発言。

(前略)中古品の流通に対して、デジタルと一般の書籍とを区別するようなこと無く、平等に検討して頂きたいと思います。

貸与権の次は消尽しない譲渡権かよ、と。
(追記開始)
もうちょっと情報を付与しておくと、知財推進計画2004に中古ゲーム流通に関する対策についての記述があるんだが、それを見てなんでデジタルのみに絞るのか、ということからでてきている意見。氏によれば、推理小説等も一度読んで古本屋に追いやられてしまうタイプのものであり、1回使用されただけで中古屋に追いやられて、結果として作者に収入が入らないという点では同じだろうとのことだ。
(追記終わり)


一応、書いておくと、氏は他にも視覚障害者等に対する、録音図書の提供についてもうちょっと著作権を制限するべきなのかもしれないというような発言もしていた。三田氏の団体(日本文芸家協会?)では、そのような許諾について一括で処理できるようにしているのだとか。
……具体的な発言等はmixiでちょこちょこ出してる。(kiraとかロージナ茶会で検索すれば出ます)メモ書きからの復活だから、きちんとおこせているかどうかには問題があるわけで、あんまり公開したいとはいえないかも・・・。


あと、全般的なこととして気になったのは、委員の名簿。
権利団体側の人ばかりなんだよね。これでバランスのとれた議論ができるのか、かなり気になるところではある。


そういえば、法制問題小委員会の「関係団体からの要望事項」というのはこれから集めて抽出するらしい。ということで、よりフリーにする形での改正要望を色々と出してみる必要がありそうに思う。